ネタ書き溜め２

前回に引き続き書いてみました。
北斗夢の原型、名前変換なしの日記帳風独白。
気になる方は続きへ。感想くださるとうれしいです。

〇月×日
朝、なんだか誰かが激しくドアをノックする音で目が覚めた。うるさいなぁ、一体なんだまだ外暗いじゃんかと思いながらドアを開けるとそこにはサウザーがいた。ちなみに伝承者の皆さんは南斗の中でも結構高い地位を持っているので敬語を使わなきゃいけないらしい。この男もサウザー｢様｣と呼ばなくてはいけない。激しく不快だ。サウザーは「この俺がわざわざ呼びに来てやったというのになんだその格好は」と勝手にいらつき、私に着替えを促す。……いや、あんたがそこにいたら着替えらんないから。そんな感じの事を丁寧かつ相手の気に障らないように告げると、サウザーは驚いたような顔をしていた。かと思ったらおもむろに私に近づいて胸わし掴まれた。挙句「お前のように胸のかすかな女がいるとは思わなかった」だと！？薄いのは自覚していたけど「かすか」ってなんだ「かすか」って！！衝動的に蹴り飛ばすと思いっきりドア閉めて鍵かけてやった。暫くの間ドアを叩くうっとおしい音と「貴様何様のつもりだ！」というサウザーの怒号が響いていたがその辺は軽く無視して着替えることにした。
着替え終わる頃にはそとは大分静かになっていた。あいつ帰ったのかな～？なんて思ってドアを開けると思いっきり目の前にいた。どうやら怒りは鎮まったようだがまだ少しいらついてはいるようだ。だがそれを私にぶつけることなく、無言で睨みつけるのみで終わらせているあたり多少は大人らしい。（元々悪いのあんただって）
私はその後簡単な謝罪を形式的に終わらせると、若干機嫌のよくなったサウザーと共に他の六聖拳伝承者が集まっているらしい食堂に向かった。

食堂に着いたらすでに２人いた。赤い髪の女の人と、目隠ししたお兄さんだ。赤い髪の女の人が南斗紅鶴拳の伝承者でユダ様、目隠しのお兄さんは南斗白鷺拳の伝承者でシュウ様らしい。サウザーが「件の新入りだ。一応女だ」と投げやりに私のことを紹介すると（一応じゃねぇよこのでこホクロ！）温和な笑みを浮かべて「これからよろしくな」と手を差し出してくれたシュウ様。私はこの瞬間シュウ様を心の師として崇めることを深く決心した。
一方ユダ様はと言うと、どうも今日の食事当番らしく簡単なあいさつをしたらすぐに厨房に向かってしまった。このまま何もしないというのもなんだから、私も厨房に向かい手伝わせてほしいと言うと「邪魔だけはするなよ」と一言言って野菜を洗い始めていた。話し方は少し偉そうだが（まあ、伝承者ともなるとそうなるんだろうか？）やはりサウザーよりはまともな人だと確信すると、さっそく手伝い。隣で洗い終わった野菜を言われたとおりに切っていると食堂の方から妙な言い争いが聞こえてきた。「あんな胸のない奴は女じゃない」とか「女性は胸の大きさじゃない、胸の形だ！美乳という言葉を知らないのか」とか「残念だがやつは微妙の微の方で微乳だ！」とか、あからさまに私に関することから飛んで行ったであろう会話に気を取られ、指をちょっと切ってしまった。
痛かったけどまあたいしたことないか、とか思ってたらおもむろにその手を隣で味噌汁のだしを取り始めてたユダ様に取られて
　傷　口　舐　め　ら　れ　た　。　というか血ぃ吸われた。
正直ちょっとびっくりしたがまあ女の子同士だし何の問題もないだろう。私はユダ様にお礼を言うと、引き続き野菜を切ることにした。何故かユダ様、顔真っ赤にしてたがあれかな、テレ屋さんなのかな？なんとなく仲良くなれそうな気がする。
ご飯ができあがる頃にはどうやら残りの二人も集まっていたようだ。ご飯並べに行くと見慣れた顔もあって驚いた。シンだ。まさかあいつが南斗の伝承者だったとは思いもしなかった。というか出会い頭に「な、貴様どうしてここに！？お前はほ」とあやうく我が家の事をカミングアウトされそうになったものだから思いっきりひざ蹴り叩き込んだ。持っていたのがご飯や汁ものじゃなくてお箸でよかった。ふらつきながら起き上ったシンに「事情は察しろ」と視線を送っておいたら顔青ざめて頷いた。よし、理解したか。
その様子を見ていたシュウ様とサウザーと……後知らない人がちょっとビビってたが、まあその辺気にすることはないと思う。
そのあとは黒髪のおにーさんが最近伝承者になったばかりだってことやら、名前はレイで超がつくシスコンだとか、ユダ様が女の人じゃなくって男の人だったとかその辺の話を聞きながらご飯を食べて、あとは寮の雑事のやり方を教えてもらい、仕事と鍛錬は明日からという事になった。あと私はこの５人から一体何を学ぶんだろうかとすっごい不安になった。