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とりあえず思いついたままにネタを書いておこうと思う。
北斗夢の原型、名前変換なしの日記帳風独白。
気になる方は続きへ。感想くださるとうれしいです。
〇月△日
「強くなりたい」――日夜厳しい修行を繰り返す兄たちの背中を見て育った私にとって、それはごく自然な願望だったのかもしれない。家に迷惑をかけないためにと家族と縁を切ってから家を出て、兄に勧められた南斗聖拳の道場に通うようになった。
道場の人たちは女であるにもかかわらず拳法を学ぶなんて、と卑下したりはしなかった。女の子の門下生もちらほらと見かけた。どうやら最近は結構多いらしい。
道場内を案内しながら、これから師範と呼ぶことになるその人は「稽古は厳しいが、努力すればいずれ必ず花開く」と言った。私はその言葉に心の中で賛同しながら、翌日から行われる稽古に向けて少しでも体を休めよという師匠の言葉を聞き、教えてもらった宿舎の自室に向かおうとした。
問題はそのあとに起きた。
その途中で偶然見かけたなんだか偉そうなデコにホクロがある男に「貴様の目つきが気に食わん」とか言われて因縁つけられたもんだから、思いっきり鳩尾に突きを入れてみたらこれが予想以上に効いたらしく「ぬぁあああ!」とか言いながらその男は膝をついた。それでも私を睨んでくるもんだから鼻で笑って見下してその場を立ち去った。
……思えばそれがいけなかったんだよなあ。
そのあと夜に師範が私を呼び出して何故だかわからないが修行させられないとか言われた。つまりは来た当日に破門決定。え、ちょっとどういうこと!?と問いただしてみたところ修行する必要がないだのわけの分かんないことを言われた。いや、修行して強くなる必要があるからこの道場に来てるんだってば。そんなことを言いながら私が師匠の胸倉掴んでがくがく揺さぶってると後ろから人が来た。
短い金髪にデコのホクロ、あとやけに偉そうな態度。さっきの男だ。私は「あんたかあぁぁぁ!!あんたが私の健やかなる修行ライフを壊したのかああぁぁぁ!!!」と叫びながらデコのホクロ目掛けて一撃蹴りをかまそうとしたところこれはあっさりと防がれた。男がにやりと笑う、うわうぜええええ。
師匠が言うにこの人は南斗の流派の中でもかなりすごい人だったらしく、例え油断しきったとはいえこの男に膝をつかせることができるような実力者は自分の手には負えないとかなんとか。なんか過大評価されてる気がする。いや、あれ多分偶然だから。乙女の怒りが炸裂しただけだから。
で、最終的に師匠から下された結論って言うのがこの男、サウザーを含む「南斗六聖拳」と呼ばれる南斗聖拳の中でもめっさ強い流派の伝承者たちから学べ、とのことだった。今ちょうどよくこの道場に集まっているうえ、承諾も出ているという事なので(少し嫌な予感はしたけど)このまま家に帰らされるのに比べればましだと思い、私もOKを出した。
その後、私の部屋は別の棟に移された。伝承者と言う事で彼らは別の棟で生活しているらしい。顔合わせは明日になるみたいだが不安しかない。と言うかやってけるのだろうか、私。いきなりホームシックになってしまった。